大学へ進学するか、それとも就職するかというのは、
すべての高校生にやってくる大きな人生の選択ですよね。
勉強嫌いで早く社会に出たい!と思う人は迷わず就職の道に進むでしょうし、
進学して将来の夢に繋げたい、まだ社会に出る自信がないという人は
大学進学の道を選ぶでしょう。
ですが、場合によっては親と意見が割れて
自分の人生の選択に迷ってしまうこともありますよね。
意見が割れる理由がもし「お金」で、
親が奨学金を借りて大学へ進学することを反対しているのだとしたら、
その問題を突破するためにはどうすればよいか考えてみましょう。
奨学金を借りることを親に反対されたらどうする?
ここで勘違いしてほしくないのが、親はあなたが憎くて
奨学金を借りることを反対しているわけではないということ。
少なくとも今のあなたは「大学に進学するには」ということで
頭がいっぱいのはず。
ですが親はどちらかというと卒業後の将来を見据えているのです。
大きな借金をして大学を出たまでは良いものの、
その後の就職先で手にする給料のほとんどが生活費に消えていく。
でも半年後には奨学金の返済は開始され、
月数万円の返済額が十何年も続くのです。
適齢期に恋人ができれば当然結婚も視野に入ってきますよね。
結婚し、子供ができ、車やマイホーム購入・・・。
今のあなたには想像しきれていない将来が待っていることを
親は知っているからこそ、反対している場合が多いのです。
親はあなたの将来のことを考えている、そして
あなたはあなたの将来のことを真剣に考えているでしょう。
そのどちらの意見も「あなたが将来幸せになるため」のものなのです。
ですから奨学金を借りることを親に反対されたら、
冷静に次のことに取り組んでみてください。
大学生活や卒業後のことを想像してみる
大学へ進学するにはどれくらいお金がかかるのかを
まずはしっかり調べてみましょう。
国公立大、私立大、専門学校など進学先によっても
入学金や授業料、教材費や設備にかかる費用などが変わってきます。
その他、地元を離れて一人暮らしとなると家賃や水道光熱費、
食費といった生活費のことも考えなければなりません。
月にいくらのお金があればこれらを賄うことができるのか?
奨学金は○○円借りて、バイトでは○○円稼ぐ
そして卒業後、奨学金の月の返済額は○○円だから、
給料は○○円以上稼げる会社に就職して、
毎年○○円繰り上げ返済をして、〇年後には完済する!
というように、予定通りにいかない可能性もありますがいいんです。
一度しっかりと想像や計画をしてみましょう。
もう一度自分の気持ちを確認する
今思っている「大学進学」という進路は本当に自分が進みたい道なのか?
それは本当に自分が将来なりたい夢に必要なのか?
今の偏差値で行ける大学だから「その大学に行きたい」と思っているだけなのではないか?
というように、今一度自分の気持ちに向き合ってみましょう。
例えば、
「将来○○になりたい。
そのためには大学で△△について学ばなければならない。
でも自分の成績では国立で、私大の◎◎大なら行けそう。
だから◎◎大に行きたい。」
となっているのであれば、考え直す余地があるように思います。
国立と私立ではかかる授業料には大きな差があるのです。
そうなると借りる奨学金の額も同じわけにはいきません。
卒業後、晴れて希望する職につけたとして、
返さなければいけない奨学金の額には大きな差が生じます。
国立大卒でも私立大卒でも、もらう給料は一緒です。
医師のような、圧倒的に高額な給料を稼げる職業であればいいですが、
あなたがなりたい職業は大きな借金を抱えてまで目指す価値があるのか、
なぜそれになりたいのかを今一度真剣に考えてみましょう。
親と何度も話し合い説得する
自分の本気度を確認し、それでもなお大学進学したいと思えたら、
次にしなければいけないのはその本気度を親に理解してもらうことです。
ここを「話してもわかってくれない」とすぐに投げ出すのは間違いです。
親はあなたの一番の味方です。
その一番の味方を説得することができれば、
あなたにとって何よりも心強いはず。
上であなたが真剣に思い描いた将来の計画を見せて、
考えに考え抜いて、それでもどうしても大学進学がしたいと思った
その熱い思いを隠すことなく親にぶちまけましょう。
あなたが自分の将来について真剣に考えて出した答えだということが
親に伝われば、どうすればあなたにとって有利に大学進学を
させられるかを一緒に考えてくれるようになるでしょう。
奨学金を借りずに大学に行く方法は?
奨学金を借りずに大学に行く方法はないか調べることは、
奨学金を借りることに親が反対している・いないにかかわらず、
自分のためにもやっておいて損はありません。
行きたい大学にスカラシップ入試があるか調べる
スカラシップ入試とは、成績優秀者に入学金などの免除や減免や、
学費免除や減免するという入試制度です。
この制度は日本学生支援機構の奨学金とは違い、「貸与型」ではなく
「給付型」であること、そして親の所得制限がないことから、
良い成績をとることでその資格を得られるのが特徴です。
日本学生支援機構の奨学金には給付型のものもありますが、
親の所得制限が厳しく、良い成績だけではどうすることもできないのです。
まずはあなたが行きたいと思っている大学に
スカラシップ入試がないかを調べてみましょう。
地方自治体や企業や民間団体の給付型奨学金を探す
奨学金には、地方自治体が運営しているものや
一企業が独自で運営しているもの、
民間団体が運営しているものなどもあります。
それぞれに条件があるので、自分が当てはまるものがあれば
積極的に申し込みましょう。
ただし企業の奨学金の場合、「将来うちの会社に就職するのが条件」
というものもあり、もし就職しなければ奨学金を返還しなければならなくなるものが
多いので、条件面はしっかり確認・理解したうえで申し込むようにしましょう。
浪人したつもりで1年間バイトをする
親が大学へ進学することを認めてくれたとしても、
相変わらず奨学金を借りることには反対していて、
経済的にも親を頼ることができない場合には、
少し遠回りになりますが、大学進学を1年先に伸ばすというのも手です。
その1年の間にしっかりとバイトをして、大学進学の「足がかり」を作りましょう。
はっきり言って1年間のバイト代だけで大学にかかる進学費用を稼ぎ出すことは不可能です。
ですがその1年を大学進学のためにバイトに費やすあなたの姿を見れば、
「そうまでして大学進学したいのなら・・・」と親の考えが変わる可能性はあります。
最終的に奨学金を借りることになったとしても、
借りる金額を減らすことができるし、
返す金額が少なければ返し続ける年数も短く済みます。
浪人したつもりで1年間バイトをすることは
あなたの将来に決して無駄にはなりません。
まとめ
奨学金を借りることを親に反対されたら、
まずはどれほど本気で自分の将来について考えているかを
わかってもらえるまで話し合いをする。
それでも親の意見が変わらなければ、
今一度自分の進学への思いはどれほどのものかや、
卒業後その仕事でどれくらいの収入を得られて
奨学金を完済する覚悟はできるのか考えてみる。
行きたい大学にスカラシップ入試制度があるかや、
民間の給付型奨学金はないか調べる。
どれにも当てはまらず、且つ大学進学を諦められなければ、
バイトで資金を貯めて1年後に大学進学をする。
浪人したつもりで1年間必死にバイトをする姿を見せれば、
嫌でも親は子供の本気度を感じるはずです。
大学進学が1年遅くなりますが、「急がば回れ」で
長い人生で考えればなんてことありません。
あなたの人生です。決して途中で投げ出したり諦めたりせずに、
まずは親が分かってくれるまでとことん話し合いましょう。
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